お知らせ

R&Iより格付け「AA-」を取得

学校法人成蹊学園は、この9月「AA-」(ダブルAマイナス)の格付けを株式会社格付投資情報センター(R&I)より取得しました。

この格付けとは、事業体の財務の健全性を客観的に表す指標であり、企業が社債等により資金を外部から調達する際に、財務状況の第三者評価として公開されます。投資家にとって、この格付けは、投資するかどうかを決める重要な判断材料のひとつであり、元本や利息の回収リスクをはかるために利用されます。本学園が取得した格付けは、正式には「長期優先債務格付け」と呼ばれるもので、発行体の負うすべての金融債務に対する総合的な債務履行能力についてのR&Iの評価となります。
格付けランクは21段階あり、本学園が取得した「AA-」は上位から4番目に位置する高い評価であり、東京三菱銀行、三菱重工、三菱商事、三菱地所、日本郵船、フジテレビ等と同格になります。
今回、本学園がこの格付けを取得した目的は、次の理由からです。

  1. 私立学校が直面している厳しい経営環境にあって、経営基盤である財務の健全性を第三者から客観的に評価してもらい、その結果を今後の学校経営に活かすこと。つまり、強みとして評価されたことをより積極的に伸ばし、弱みと指摘されたことを早期に正すことです。
  2. 本学園の各学校への入学を希望する受験生やその保護者の皆様に将来の不安がなく、安心して勉学に励んでもらえる学校であることを財務の健全性という観点からお示しすること。
  3. 本学園の在学生、および学費の負担者であるご父母等保護者の皆様へ財務状況や経営状況をディスクローズし、学校運営の信頼を得ること。 これらの目的に加え、今回高い格付けを得たことにより、市場からの外部資金調達も将来的に可能になりました。現在、創立100周年記念事業を進めており、募金活動も始めましたが、記念事業費総額158億円の一部に外部資金を導入することも考えられます。

これまで、この格付けは主に資金調達を目的に事業体が中心に取得してきましたが、大学の第三者評価や経営・財務の情報公開が社会的に要求されるようになり、法政大学、日本大学、早稲田大学、大阪経済大学でもこのR&Iの格付けを取得し、結果を公表しています。今後、各大学で次々と格付けを取得することが予想されていますが、これまで公表されている法人と本学園を比較すると、概ね次のことが特徴として言えます。
つまり、学生数・教員数等の規模においてかなりの差異があること、本学園と同等以上の格付けを得ている大学はいずれも日本有数の規模を誇り、本学の3倍から8倍程度の学生数を有しております。もう一点は、本学園の格付けが、小学校から大学まで含めた総合学校法人の格付けであることです。小学校を含むという点では初めての評価になります。
このようなことを踏まえてみますと、今回の格付け結果は、収支規模において中規模程度の小学校から大学までを有する総合学園が圧倒的な規模を誇る大学法人と比較して遜色のない評価を得たものであり、これまでの本学園の経営方針が財務の健全性という側面で高く評価されたものと自負しています。 今後は、この評価に甘えることなく、高校と大学の連携等課題として指摘を受けた点はもちろん、一層の充実を図るため財務基盤の強化と健全性に努めていきたいと考えています。

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